山田製作所

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社長インタビュー

代表取締役 山田英登が語る、山田製作所の過去・現在・未来

代表取締役 山田英登

山田製作所さんの社歴からお聞かせください

山田製作所の創業は1970年ですので50年以上の歴史があります。
最初は倉庫を改築した工場で、ネジ切り加工(切削加工)からスタートしました。

高度な技術を求められない、低単価・大量生産の製品は参入障壁が低く、すぐに価格競争にさらされます。
20世紀後半は製造業の現場がどんどん機械化され、精密・正確な動作=精度の高い部品が求められるようになりました。
当社にも徐々に精度を要求される金属加工の相談が多くなり、その期待に応えるため、高精度な加工ができる研削加工を取り入れました。

90年代の山田製作所

高精度の製品を望まれるお客様のご要望に応えることで、技術研鑽・ノウハウ蓄積が進み、より高精度な製品づくりにつながるというサイクルが加速度的にまわりはじめました。
今に至るまで研削加工による高精度の追求を続けています。

研削加工一筋で現在に至るということでしょうか?

実は技術の進歩により、切削加工でもかなりの高精度の部品を製造できるようになってきた時には迷いも感じました。
切削加工は大量生産に向いた技術です。生産性の高い切削加工を選択すべきか、より高精度を出しやすいが、手間のかかる研削加工を追求すべきか…

山田製作所の社内

進むべき方向を決定づけたのはお客様からの要求でした。精度より生産性を優先する判断は、果たしてお客様の望むことだろうか。私たちがお客様から認められているのは「精度の高さ」じゃないか。そのためには研削にこだわり続けることが使命だと判断しました。
高精度を維持した上で、大量生産に対応できることをコアコンピタンスととらえ、日々高まるお客様からの品質・数量に対する要求にお応えできるよう、研究・技術向上に努めております。

山田製作所さんの強みは当然研削加工?

もちろんそのとおりです。
特にシャフトやポペットなど、いわゆる「丸物」と呼ばれる円筒形の精密加工技術は取引先からも高く評価されています。
高精度寸法管理・外径同軸度管理等に関しては特に高い技術力を有しており、同業他社に対しての差別化要因となっています。

精密加工

山田製作所さんの製造する丸物とは?

当社の製造するシャフトやポペットなどは、摺動(面を滑らせながら動く)部品であるため、精密な動作のためには内径・外径ともに摩擦抵抗極力減らしたい部品です。
つまり真円度(完全な円に近づける)をできるだけ高める必要があります。

シャフト

特に、円筒状のポペットなどをゆがみなく、かつ同じ厚さに研磨加工で仕上げるためには、非常に高い技術力が必要となり、それを実現できるのが当社の強みです。

ポペット

それなりの設備も必要ですよね?

高精度な機械やロボットの導入を行うなど、設備投資は常に怠りません。
研削砥石も対象ワークの形状に合わせ、ほぼ全て自社で成形し、冶具(砥石・センター)等の工夫と、高精度加工の技術ノウハウ標準化を進めることで、±1μmの高い精度確保が可能となっています。

高精度な機械

作業の標準化ということは職人頼りの技術ではないということですか?

最新鋭の研削盤を積極的に導入して、作業工程を標準化・簡易化することで、未経験者の女性であっても従事しやすい生産体制を整備しました。

最新鋭の研削盤

特定の研削盤の担当に固定せず、ローテーションで全ての研削盤を操作することで、顧客の意向にいつでも対応できるように、社員のスキル向上に努めています。

主力製品である油圧部品用のポペット(30種類)の精密研削加工工程を完全自動化するために、画像処理の優れたロボットシステムを活用。
加工物の長手をつかむプログラミングをロボットに施し、ピッキングフィーダを用いて、ランダムに置かれた加工物の並びをカメラで把握。6軸多関節ロボットにて加工物を研削盤に供給・排出するようにしました。

6軸多関節ロボット

女性が活躍している職場ですね

当社社員の半数以上は女性です。
女性が働きやすい環境づくりにはこだわっています。

休憩スペース

工場内の掃除の徹底や、カフェのような休憩スペース、有線音楽を放送する等、長く楽しんで勤めてもらえるような環境を整備しました。

休憩スペース
休憩スペース

丸をまん丸にする会社というキャッチコピーも柔らかさを感じます

丸をまん丸にする会社

精度の追求とか作業標準化など製造業らしいこだわりは当然ありますが、休憩スペースのデザインや柔らかい印象のロゴ&キャッチコピーなど、「製造業らしくなさ」へのこだわりも持ちたいと思っています。
製造業「らしさ」と「らしくなさ」、両極端を持つことこそが「山田製作所らしさ」であると考えています。

今後のビジョンもお聞かせください

研削加工技術による高精度な製品づくりは維持した上で、大量生産に対応できるシステムを標準化にて誰にでもできる様にすることで、顧客のニーズに対応していきます。
「精密研削加工ならあま市の山田製作所」という評判は高まりつつあると思います。
「製造業らしくない金属加工業者山田製作所」の評判はこれからもっと高めていきたいですね(笑)。

山田製作所
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